アナタは大丈夫?むし歯になりやすい人の共通点と原因、健康リスクについて。対策法についても解説!

ですが、実はむし歯のなりやすさには体質だけでなく、生活習慣や食習慣など、さまざまな要素が絡み合っています。
そこで今回は、
・むし歯になりやすい人の共通点
・むし歯ができる原因
・むし歯になりやすい人の健康リスク
・むし歯になりやすい人向けの7つの対策法
についてご紹介します。
むし歯は毎日の習慣を変えるだけでもリスクが大きく違ってきます。
今回の内容をチェックすることで自分のむし歯の原因を発見でき、根本的な解決ができる可能性がありますので、むし歯でお悩みの方はぜひ最後まで目を通してみてくださいね。
1.むし歯になりやすい人の共通点とは?
「むし歯になりやすい」という人には次のような共通点があります。
自分に当てはまるものがないか、チェックしてみましょう。
1-1食生活に問題がある
むし歯になりやすい人は食生活に問題がある場合が多いです。
たとえば次のようなことはありませんか?
◆砂糖の摂取頻度が多い
間食をする、砂糖入りの飲み物を頻繁に飲む、ちびちび飲む、飴をよく食べる、スポーツドリンクをよく飲む、こういった習慣がある場合、口の中が常に酸性に傾きやすく、歯が溶かされやすくなります。
◆加工食品を食べることが多い
コンビニの食べ物やファーストフードを含め、加工食品はやわらかく、歯に停滞しやすいため、むし歯菌のエサになりやすくなります。
また、こういった食べ物は栄養的にも偏りがあるため、歯の強さを維持するために必要なミネラルが十分に得られず、歯の質自体を弱めてしまうことにもつながります。
◆寝る前に甘い物を食べている
食べた後には唾液が出て洗い流し、糖分によって酸性に傾いた口内を中性に近づけてむし歯にならないようにする防御機能があります。
眠っている間は唾液の分泌が減ってしまいますので、夜ねる前に甘い物を食べると、唾液の作用が十分に発揮されない状態になってしまい、むし歯になりやすくなります。
歯磨きをしたとしても、どうしても磨き残しは出ますので、やはりリスクは上がります。
◆酸性度の高い飲み物をよく飲む
たとえ砂糖が入っていなくても、酸性の飲み物は歯の表面を弱くし、むし歯のリスクを高めます。
たとえば、スポーツドリンク、炭酸飲料、柑橘系のジュース、ワイン、酢などをしょっちゅう口にする人は要注意です。
1-2口の中が乾いている(ドライマウス)
通常唾液で潤っている口の中ですが、
・口呼吸をしている
・薬の副作用で唾液の分泌が減っている
・放射線治療を受けている
・加齢
といったことがあると唾液が不十分な状態となり、唾液の持つむし歯の予防効果が失われてしまいます。
1-3歯並びに問題がある
歯並びがガタガタに重なり合っている場合は、歯磨きをしても磨き残しが出やすく、必然的にむし歯にかかりやすくなります。
また、歯並びが原因で口が閉めにくいというような場合には口内が乾きやすくなることでむし歯のリスクが上がります。
1-4むし歯になりやすいポイントが磨けていない
歯磨きをしていても、ポイントが磨けていないとあまり意味がありません。
むし歯ができやすい場所は「奥歯の溝」「歯と歯茎の境目」「歯と歯の間」の3か所ですが、この場所がきちんと磨けていないと、いくら歯磨きをしてもむし歯になりやすくなります。
1-5詰め物や被せ物が多く入っている
これまでに歯科治療を多く受けたことがある場合にもむし歯リスクは上がります。
なぜなら、詰め物や被せ物が入っていると、どうしても歯との境目に細かな隙間が生じてしまい、そこから細菌が侵入しやすくなるからです。
2.むし歯ができる原因

2-1プラークの中の細菌
むし歯を作る直接の原因は、歯の表面に溜まった細菌の塊であるプラーク(歯垢)です。プラークの中のむし歯菌は糖分をエサにして酸を作り、その酸が歯の表面を溶かし、むし歯を作ります。
2-2酸性の環境
糖分の入っているものを食べたり飲んだりするたびに、口の中は酸性に傾きます。
歯は酸に弱く、飲食のたびに表面が溶かされてやわらかくなりますが、通常は唾液によって中和され、また硬くなります。
ところが、頻繁に糖分を摂取していると酸性状態が続き、むし歯のリスクが上がります。
3.むし歯になりやすい人の健康リスク
むし歯になりやすい人は、次のような健康リスクも抱えやすくなるため、注意が必要です。
3-1歯周病
むし歯になりやすい食生活や、不十分な歯磨き習慣は、むし歯菌を増やすと同時に、歯周病菌も増殖させます。
結果的に歯周病にもかかりやすくなり、歯茎のトラブルにも見舞われやすくなるほか、歯の寿命を縮める、さらには歯周病菌が全身に回ることで起こる様々な全身疾患(心臓病、脳梗塞、糖尿病、肺炎)のリスクを高めることにもつながっていきます。
3-2消化吸収の問題が出やすい
むし歯の痛みで物がよく噛めない、むし歯の治療中のところが噛めない、むし歯で歯を失って噛めない、といった問題を抱えやすくなります。
そうすると、食物の消化吸収に問題が出て、胃腸トラブルや体調不良、虚弱といった問題が現れる可能性があります。
3-3認知機能の低下
むし歯の影響で物がしっかりと噛めなくなることで、脳に刺激が伝わりにくくなり、認知機能の低下を招く恐れがあります。
3-4全身の炎症を起こすリスク
むし歯が進行して神経が細菌に侵されると、歯根の先端を通じて歯の周囲に細菌感染が広がり、骨髄炎や蜂窩織炎、副鼻腔炎といった重篤な状態を招くこともあります。
細菌が血管の中に入ってしまうと、菌血症、敗血症を起こし、臓器障害を起こして命にかかわることもあります。
また、歯根の先端に慢性的な病巣を持つと、そこから血液中に細菌を送り続け、原因不明の発熱や、他の臓器や皮膚に炎症を起こすこともあります。
3-5精神的な問題を抱えやすい
むし歯が繰り返し起こると、辛い痛みや度重なる歯の治療によるストレス、歯を失うことに対する不安などにより、精神的にも疲弊し、生きる気力までも失ってしまうことがあります。
4.むし歯になりやすい人向けの7つの対策法

むし歯になりやすい人は、次のような対策をしてみましょう。
4-1間食、糖分の摂取を減らす
むし歯を作る原因となるプラークをなるべく作らないよう、間食はなるべく控え、甘い飲み物を飲む際にもだらだらと飲むことをやめてみましょう。
とにかく口の中が酸性に傾かないよう、糖分が口内に残る時間を減らすことが大事です。
4-2口の中が乾かないように気を付ける
口呼吸をしない、薬の副作用などで乾く場合には水分を意識して摂取するなど、口の中が乾かないようにしましょう。
4-3バランスの取れた食事を心がける
歯を強くするためにも栄養バランスの取れた食事を心がけ、歯ごたえの良い野菜なども取り入れてプラークを溜めにくくするようにしましょう。
4-4夕食後には甘い物を食べない
夕食後の甘いものはむし歯リスクを大きく高めますので、なるべく控えましょう。
4-5ブラッシング指導を受ける
いくら歯磨きをしていても、ポイントが磨けていないとあまり効果がありませんので、一度歯科医院で正しい磨き方の指導を受けましょう。とくに歯並びに問題がある人は、自分にとってベストな磨き方を知っておくことが大事です。
4-6フッ素を活用する
歯を強化するフッ素を普段の歯磨きに取り入れ、とくにむし歯リスクの高い人は歯科医院でフッ素の塗布をしてもらうとさらに効果的です。
4-7歯科で定期的なメンテナンスを受ける
むし歯は初期には症状を出さず、自分では気づきにくいため、定期的に歯科でむし歯の検査を受け、早期発見、早期治療を心がけましょう。
また、磨き残しがむし歯をつくらないように定期的なクリーニングを受けることも大事です。
5.まとめ
むし歯のできやすさには体質が関わっていることもありますが、多くの場合、生活習慣や食習慣がその原因になっています。
唾液の状態、食べ方、歯磨きの仕方、歯並びの状態など、さまざまな要因でむし歯のリスクは大きく変わってきますので、ご自身に合った対策法をやってみて、むし歯になりにくい体を作っていきましょう。
この記事の監修者
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