インビザラインの枚数はどうやって決まるの?追加アライナーとは?

インビザラインでは、治療を始める前に治療のシミュレーションをし、「アライナー」と呼ばれるマウスピースの総数が決まります。
ですが、なかには、「追加アライナー」というものが必要になる場合があります。
今回は、インビザラインのアライナーの枚数がどのように決まっていくのか、そして追加アライナーとは何なのか、どのような場合に必要になってくるのか、といったことについて、なるべく分かりやすくお話ししていきますね。
参考:インビザラインジャパン
1. インビザラインの「アライナー」とは
1-1. 1 枚のアライナーが動かす歯の量はごくわずか
インビザラインは、歯にワイヤーを固定する従来型のワイヤー矯正とは異なり、透明なマウスピース(アライナー)を段階的に交換しながら、少しずつ歯を動かしていく矯正治療システムです。
1 枚のアライナーで動かせる歯の量は、0.25mm 前後、回転についても数度程度とごくわずかですが、この小さな移動を 1 枚ずつ積み重ねていくことで、最終的に理想の歯並びへと近づけていきます。
そのため、歯の移動量を多く必要とする症例ほど、必要なアライナーの枚数も自然と多くなっていきます。
1-2. 「枚数」は治療計画(ステージ数)によって決まる
アライナーの枚数は、患者さんの歯並びの状態をもとに作成される治療計画(ステージ数)によって決まります。
この治療計画は、口腔内スキャナーで採得した精密な歯型データをもとに、歯科医師がコンピューター上でシミュレーションを行いながら組み立てていきます。
歯型データの精度が高いほど、治療計画の予測精度も上がりやすくなるため、どのような機器で歯型を採るかも、実は枚数や治療の見通しに関わってくるポイントとなります。
関連ページ: そのインビザライン、精度は大丈夫?「 iTero 」導入クリニックを選ぶだけで「仕上がり」に差がつく理由
2. アライナーの枚数はどうやって決まるの?

2-1. 歯並びの状態によって必要な枚数は変わる
叢生(歯のでこぼこ)、出っ歯、すきっ歯、受け口、噛み合わせのずれなど、歯並びの状態はお一人お一人異なります。
移動させる歯の本数が多い、移動距離が大きい、回転や傾きを大きく修正する必要があるといった症例ほど、その分ステージ数が増え、結果として使用するアライナーの枚数も多くなる傾向があります。
逆に、問題が部分的で軽度の乱れ程度であれば、比較的少ない枚数で治療を完了させやすくなります。
2-2. 歯を動かすための工夫(アタッチメント・IPR など)があるかどうか
インビザラインでは、歯を動かしやすくするために歯の表面に小さな突起(アタッチメント)を付けたり、歯と歯の間をわずかに削って隙間を作ったり(IPR)することで、より複雑な歯の動きに対応できるようにしています。
こうした工夫がどの程度必要になるかも、治療計画全体の組み立て方、ひいてはアライナーの枚数に影響してきます。
関連ページ:インビザラインのアタッチメントってなぜ必要?大事な役割と種類、注意点について解説!
2-3. 治療計画ソフトでシミュレーションしたうえで決定
採取した歯型データをもとに、専用の治療計画ソフト上で歯がどのように動いていくかをシミュレーションし、最終的なゴールまでの過程を 1 枚ずつのアライナーに落とし込んでいきます。
このシミュレーションを歯科医師が確認・調整したうえで、実際に使用するアライナーの総枚数が確定します。ですがそれはあくまで計画時点での見通しであるため、実際の歯の動き方によっては、途中で計画を見直すこともあります。
3. 「追加アライナー」とは?なぜ必要になるの?
3-1. 追加アライナーの意味
「追加アライナー」とは、最初に決定した治療計画(枚数)だけでは歯並びの仕上がりが目標に届かないと判断された場合に、あらためて歯型を採り直し、新たに作製・追加されるアライナーのことです。
当初の計画はあくまで予測にもとづくものなので、実際の歯の動き方によって治療計画を再度見直し、微調整が必要になる場面は珍しくありません。
3-2. 追加アライナーが必要になりやすいケース
追加アライナーが必要になりやすいのは以下のようなケースです。
- 装着時間が不足して計画どおりに歯が動かなかった場合
- 歯の動きが予測と少し違う方向に進んだ場合
- 治療途中で親知らずの抜歯など歯並びに影響する処置が加わった場合
上記のようなことが起こった場合、無理に現存しているアライナーだけで治療を進めようとしてくるときちんと歯が動かなくなる原因になります。
追加アライナーは、より良い仕上がりを目指すための調整とお考えいただければと思います。
関連ページ:インビザライン、親知らずがあっても治療はできる?抜歯は必要?
3-3. 追加アライナーの費用や期間について
追加アライナーにかかる費用や、追加が可能な期間・回数については、契約しているインビザラインのシステムやクリニックの料金体系によって異なります。
多くの場合、治療開始から一定期間内であれば追加アライナーが料金に含まれていることもありますが、期間を過ぎると別途費用が発生することもあります。
ご自身の治療計画がどのような条件になっているか、不安なことがあれば、遠慮なく担当医にご確認くださいね。
4. 治療をできるだけスムーズに終えるためにできること

インビザラインをはじめとするマウスピース矯正は、外せるという点がメリットである一方、治療をスムーズに進めていく上で、自己管理が非常に重要なウエイトを占めます。
できるだけ当初の治療計画でスムーズに治療を進めていくためには次のような点に注意しましょう。
4-1. 装着時間をしっかり守る
アライナーは 1 日 20〜22 時間程度の装着が目安です。もしも装着時間が短くなると、計画どおりに歯が動かず、追加アライナーが必要になる可能性が高くなります。
食事や歯みがきの時以外は、できるだけ長く装着をすることを意識してみてください。
4-2. チューイーを活用して、アライナーをしっかり密着させる
アライナーを歯にしっかりフィットさせるための補助器具「チューイー」を活用することも、計画どおりに治療を進めるうえで役立ちます。
このステップを面倒がって省いてしまうと、しっかりとアライナーがフィットしないまま、歯が予定通りに動かなくなる恐れがあるため、注意が必要です。
関連ページ:インビザラインのチューイーって何?正しい使い方と注意点
4-3. 治療終了後はリテーナーで後戻りを防ぐ
無事に最後のアライナーまで使い終えた後は、しばらく歯並びが「後戻り」しやすい状態が続きます。
せっかく整えた歯並びが後戻りによってずれてしまうと、再治療が必要になることがありますので、せっかく整った歯並びを長く保つためにも、リテーナー(保定装置)の使用を歯科医師の指示どおりに続けることが大切です。
関連ページ:インビザラインのリテーナー(保定装置)はいつまでつけるの?「後戻り」しないために知っておきたいこと
5.まとめ
インビザラインのアライナー枚数は、歯並びの状態や必要な歯の移動量をもとにした治療計画によって決まり、1 枚あたりのわずかな移動を積み重ねて理想の歯並びを目指していきます。
また、「追加アライナー」は、治療をより良い仕上がりに導くための調整であり、装着時間をしっかり守ることで、追加の必要性を減らせる場合もあります。
枚数や追加アライナーについて不安な点があれば、どんな小さなことでも構いませんので、診察の際にお気軽にご相談くださいね。私たちも、患者さんが安心して治療を続けられるよう、一つひとつ丁寧にご説明いたします。
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