美容目的の歯科矯正。でもキレイになるだけじゃなく、健康にも大きなメリットが!

そして実は、歯列矯正をすることで、美容面の改善だけでなく、機能面や健康面の改善においても大きなメリットが期待できます。
今回は、歯列矯正の美容面、機能面、健康面において具体的にどのようなメリットがあるかについて一つ一つ、詳しくご紹介していきます。
1.歯列矯正の美容面(審美面)で期待できる変化とは
1-1バランスの取れた美しい歯並びになる
ガタガタに重なり合った歯並びや出っ歯、受け口、すきっ歯、深すぎるかみ合わせといった歯並びが改善し、全体的にバランスが取れてきれいに整った歯並びになるので、美しく、清潔感のある印象になります。
1-2あごの位置のバランスが良くなる
歯並びの悪さによってずれていたあごの位置も本来あるべき位置に修正されていきますので、バランスの取れた理想的な位置に近づいていきます。
ただし、あごの骨が過度に成長してしまっているケース、逆に成長不足のケース、あごの形が歪んでしまっているケースの場合には歯列矯正だけでは不十分で、見た目の改善のためにはあごの骨を整える外科手術も必要になります。
1-3横顔がきれいになる
歯並びを整えることであごの位置が正しい位置に導かれていくので、横顔の見た目もキレイになっていきます。ただし、やはりあごの骨の大きさや形自体に問題がある場合には歯列矯正だけでは横顔の改善に限界があるため、横顔の見た目改善のためには外科手も必要になってきます。
1-4しわやたるみ、二重あごが改善される
出っ歯や口ゴボ(上下の歯が前方に出ている歯並び)といった歯並びの場合、ほうれい線が出やすくなりますし、そのほかにも歯並びが悪いと顔のたるみや二重あごを招くこともあります。
歯列矯正をすることで、歯ならびとあごが本来あるべき状態に近づくため、そういった問題も改善していきやすくなります。
また、歯列矯正でよく噛める状態になるため、噛む筋肉がしっかりと働き、将来的にも顔がたるみにくくなります。
1-5着色しにくくなる
デコボコの歯並びの場合、引っ込んだ歯に歯ブラシが当たりにくくなるため、その部分に着色が目立ちやすくなります。
歯列矯正をしてデコボコがなくなれば、歯ブラシも全体的にきれいに当たるようになるので、着色しやすいということもなくなっていきます。
2.歯列矯正がもたらす機能面での効果
2-1よく噛めるようになる
歯列矯正では単に歯並びをキレイに並べるだけではなく、かみ合わせも整えて上下の歯がしっかりと良い状態で噛めるようにしていきます。
結果的に、歯並びが悪かった時には食べにくかった繊維を多く含む食べ物、しっかりと噛まなければ食べられない食べ物も問題なく噛めるようになっていきます。
2-2歯磨きの効率が良くなる
歯並びが整うと、歯ブラシが当たりにくい場所がなくなっていくので、歯磨きの効果が出やすくなります。
結果的に、むし歯や歯周病の予防、口臭予防にもつながっていきます。
2-3発音・滑舌がよくなる
受け口や開咬(前歯が噛み合わない歯並び)などの場合、サ行やタ行が発音しにくいなどの問題が出ることがありますが、歯列矯正をすることでそのような問題も解消されていきます。
2-4ものがつまりにくくなる
歯並びに段差がある場合やすきっ歯の場合、食べ物が詰まりやすくなることがありますが、歯並びが整うとそういったこともなくなっていきます。
2-5唾液が良く出るようになる
かみ合わせも良い状態に整えられますので、しっかりと噛めるようになってよく噛むようになることで唾液が良く分泌されるようになります。
唾液は食べ物の消化酵素としての役割のほかに、口内を洗い流す、殺菌作用、免疫作用、中和作用、粘膜保護作用など多くの働きをもっているので、口内環境が改善されていきます。
2-6バランス感覚が整い、力を発揮しやすくなる
かみ合わせの良さは体幹の安定に直結します。歯列矯正をすることによって左右均等にバランスよく噛めるようになりますので、体幹が整い、全身のバランス感覚が整って転倒しにくくなる、スポーツなどの際にぐっと食いしばって力を発揮しやすくなる、といった効果も期待できます。
3.歯列矯正がもたらす健康面への効果
3-1消化吸収が良くなる
かみ合わせが良くなってしっかり噛めるようになるので、ものを効率よく噛みくだくことができるようになります。また、唾液の分泌も良くなるので、口内で消化酵素が十分に働き、消化が良くなって栄養吸収が向上し、健康増進効果が得られます。
3-2口内の健康トラブルが減る
歯並びが整って歯磨きの効率が良くなるので、むし歯や歯周病のリスクが減り、歯の痛みに悩まされることが少なくなっていきます。
3-3全身疾患のリスクを減らせる
歯みがきがしやすくなることで口内の清潔が保ちやすくなるため、歯周病菌などの有害な細菌が少なくなっていきます。
歯周病菌は血管内や気道に入り、全身に回って動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病、肺炎などの病気とも関わっていますので、このような細菌が少なくなるということは、命に関わる全身病のリスクを減らすことにもつながります。
3-4将来の寝たきりリスクを減らせる
歯並びが悪いままだと、歯の周囲の清潔が保ちにくくなるため、歯周病やむし歯で歯を失うリスクが高くなります。
歯を多く失ってしっかりと噛めない状態になってしまうと、栄養不足や筋力低下、体幹バランスが悪くなる、といったことが起こり、ちょっとしたことで転びやすく、そこから骨折、寝たきりとなってしまうパターンが多く見られます。
歯列矯正をすることで、そういったリスクも下げることができます。
3-5認知症のリスクを減らせる
歯並びが悪いままだと歯周病にかかりやすくなり、その原因菌である歯周病菌が血管の中に入りこんで脳に達すると、脳で異常タンパクを増やしてアルツハイマー型認知症を引き起こすということが分かってきています。
また、歯並びが悪いことから口内環境が悪化し、歯を次々に失うと、しっかりと噛めなくなることから脳への刺激が伝わらなくなり、認知症を引き起こすリスクも高くなると言われています。
つまり、歯列矯正をしておくことで、歯周病にかかりにくくなるのに加え、歯を失いにくくなるので、認知症リスクを下げられる、ということが言えます。
3-6睡眠時無呼吸症のリスクを減らせる
歯並びが悪くて口の中が狭くなっている場合、舌が喉の方に引っ込んでしまい、特に寝ている間に空気の通り道が狭まってしまうことでイビキや、呼吸が止まってしまう睡眠時無呼吸症候群になりやすくなります。
睡眠時無呼吸症候群になると、日中の眠気や集中力不足などに加え、ひどくなると高血圧や心臓病などの重大な病気になることもあるため注意が必要です。
歯列矯正をして歯並びが広がることで舌が奥に落ちなくなりますので、このような病気の予防にもつながります。
3-7精神面でのメリット
歯並びのコンプレックスが解消されること、そして、機能面や健康面においてもトラブルが少なくなることで、人生において多くの悩みが解消されて精神面が安定しやすくなります。
4.まとめ
歯列矯正は歯並びが整うだけでなく、顔の形の改善や見た目が老けにくくなるなど、見た目に関してもたくさんのメリットがありますが、歯並びやかみ合わせが整って本来あるべき状態に持って行けることでお口の機能も理想的な形で働きやすくなります。
また、口内の健康状態は全身に直結するため、全身の健康状態も良好に保たれやすくなって体の不調も起こりにくくなり、より快適な人生が送りやすくなると言えるでしょう。
歯並びが気になっている方は、将来的な体の健康改善目的のためにも歯列矯正を検討してみてはいかがでしょうか。
この記事の監修者

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